国体都予選

2004/05/23
埼玉県戸田ボートコース
男子4x+ (蒼鱗)
C : 林 裕真
S : 平井 敦史
3 : 三ッ石 元
2 : 近藤 清太郎
B : 元村 勇也

男子4x+

No.42, m4x+ Final, 2004/05/23 13:20
Lane Crew 500M 1000M Rank
2 学習院高等科 1’44"96 3’33"74 4
3 筑波大学附属高校 1’40"56 3’25"28 1
4 早稲田大学高等学院A 1’44"39 3’33"26 3
5 早稲田大学高等学院B 1’42"55 3’27"77 2

かすかに逆流ではあるがほぼ静水に近いという絶好のコンディションの中でのスタートとなった。最初のスタート・スパートにおいてやや他艇をリードする形に持ちこむことができ、コンスタントに入ってからは練習よりやや高めのレートから指定レートへとゆっくり落としていけたことでかなりの余裕を持つことができた。そのコンスタントでは他艇を寄せ付けることなく、むしろじわじわと離していって一艇身の差をつけて500Mを通過した。そこからは二番手の早大学院も意地を見せ膠着状態のままラストスパートへと移行する。そこでは少し差を詰められたものの、駆けつけてくれたたくさんのOBの声援の後押しもあり、そのまま逃げ切ってゴールインすることができた。

院戦の敗北、開成レース、そして新クルーの結成から1ヶ月と期間としては非常に短いものであった。しかしその中でこれほどの変身をとげられたのは、この1ヶ月の間に低レートから一本の質というものを追及してそれを試合レートまで持っていくことを可能にした、選手たちの1回1回の練習に対する集中力があったからである。1回の練習は決して周回数を多くすることはなく、毎回こちらが設定した目標を達成することを徹底させた。その量より質を優先させた練習を行えたことが他校に追いつき、1歩抜け出ることができた原因であろうと思う。

途中、試合に向けてスタートレートをいかほどにするか迷った時期があった。根本的なところからの変更はリスクが高く、試合も間近に迫っていたためについ保守的になってしまいそうになったのである。しかし、戸田レガッタ等で他校の強さもある程度は知ることができ、やはり勝つためには必要であるとの判断と、この選手たちなら本番までにものにしてくれるとの思いが、彼らにとっての未知のレートに挑戦させる手助けとなった。それを本番にしっかりと出せたことが、スタートであそこまで飛び出すことにつながったのだと思う。

ただスタートで出てコンスタントで離すという最高のレース展開をすることができたという反面、ラストスパートでも艇速があまり変わらず最後は差を詰められてしまったという反省点も見出すことができた。これはコンスタントで力を出し切ったという評価をすることもできるが、上を目指すためにはそこからさらにひと伸びすることが必要となってくる。そういう意味で上へとつながる切符の一つ目を得ることができた彼らにとってまだまだすべきことはたくさんあると言える。

この1ヶ月、附属にとっての「臥薪嘗胆」を達成すべく練習に取り組んできた。今日の結果はそれをひとまず実現できたといえる。しかし、この故事にもさらなるどんでん返しという続きがあるわけで、勿論これからはそうならないように兜の緒を締めることが肝要になってくる。インターハイ予選まで後1ヶ月。浮き彫りになった課題を克服してさらなるレベルアップを図っていきたい。(鈴木)

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