9月26日の事故について

9月26日に発生した本校舵手付クォドルプルとNTTシングルスカルの衝突事故の報告をさせていただきます。今回の事故に関して、大けがをおわせてしまった被害者の方をはじめ、東京都ボート協会他関係各位にご心配とご迷惑をおかけしていることを謝罪いたします。今回の事故は本校舵手付クォドルプルのレーン侵害に起因するものであり、全ての責任は我々に帰属します。これは事故の被害にあわれたNTTの方とも意見が一致しております。今後、このような事故を一切起こさぬよう、全力で取り組んで参りたいと思っております。

2007年9月26日に戸田ボートコースで起きた事故に関する報告

筑波大学附属高校(文責・ヘッドコーチ近藤)

1. 日時

2007年9月26日午後6時半ごろ

2. 場所

戸田ボートコース 3レーンと4レーンの間 1700から1800メートル付近

3. 事故の当事者・概要

筑波大学附属高校クォドルプルとNTTスカルによる対向レーンにおける衝突事故

4. 事故の詳細

筑波大学附属高校クォドルプルはライトパドルで2000メートルから2レーンでメニューに入ったが、前方にスカルを発見し、1800メートルあたりで3レーンに移動するためコックスが舵を切った。このときクルーには「3レーン入るよ」と声をかけている。しかしここでコックスは、日没後で暗かったため3レーンと4レーンの境目を勘違いして3レーンを突っ切り、船体が斜行し、トップが対向レーンである4レーンを侵害している状態でやっと艇身を元に戻すべく右に舵を切ろうとした。その瞬間、対向してきていたNTTのスカルに衝突した。まっすぐ来ていたスカルに対してクォドは斜めにぶつかり、トップポールが直接当該スカラーの体に衝突した模様。事故の現場は先述の2レーンを行っていたスカラーが目撃していた。事故直後、高校生は何も出来ず放心状態だったが、目撃していたスカラーがNTTの選手だったこともあり指示を出してもらい、周りの船を止めつつ岸に着け、事故スカルとスカラーは中央大艇庫で救急車を待機した。当該クォドは漕手がこの春漕ぎ始めた1年生であり、コックスはコックスでのレース経験のある2年生だった。ただし、部活動は休みがちで、当日も久しぶりのコックスであった。一方のスカラーは大学時代から7年戸田で漕いでいる。事故時の状況についてクォド漕手は「先輩に任せきりでレーン侵害については気がつかなかった」、コックスは「まったく勘違いしていて、向こうからのスカルも見えなかった」と述べている。ただしクォド・スカルともライトをつけていた。事故当時両艇に伴走はなし。ボートコースは空き始めていた。

当方にはけが人は出なかったものの、NTTのスカラーの方に大けがを負わせてしまう結果となった。前述した通り、今回の事故の責任は我々にある。部として反省し、今後同様な事故が起こらないように最善を尽くさなければならないと思っている。

6. 対策

今回の事故を受けて、コーチ・選手を交えて安全管理について議論を行った。今回の事故の直接の原因は、経験があるとはいえ、久しぶりのコックスをコーチが乗せたことにあるが、今回、戸田でも極めて稀な人身事故を起こしてしまったことを重く受け止め、部として安全な活動を行っていくための対策を講じていくことになった。実効性のある安全確保のルールに関しては、まだ議論を重ねており完成はしていないが、組織として漕手1人1人の意識をいかに高めていくか、を主眼としている。出艇前にレーンの状態を確認するミーティングを行うこと、他校の事例も含め過去の事故の情報を集めること、定期的に安全に関する講習会を行うこと等を検討している。また、今回の事故の報告を東京都、埼玉県高校各校に行ない、安全管理に対する御意見を伺う機会を関東選抜後を目途に計画している。

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